特集 鼻科診療の論点-異なる立場の対話とディベート-
【さまざまな治療法の中から】
empty nose syndromeに対する治療―保存的治療の立場から―
鈴木 元彦
1
Motohiko Suzuki
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科
キーワード:
empty nose syndrome
,
保存的治療
,
萎縮性鼻炎
,
SNOT
Keyword:
empty nose syndrome
,
保存的治療
,
萎縮性鼻炎
,
SNOT
pp.213-217
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001479
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はじめに
empty nose syndrome(ENS)は下鼻甲介などの鼻甲介が大きく欠損して生じる病態である。症状としては鼻閉,疼痛,乾燥感,息切れ,窒息感,鼻出血,鼻での呼吸困難,睡眠障害など多彩な症状を示す。また,精神的ストレスにより抑うつ状態となることもあり,臨床上難渋する疾患である。鑑別疾患においては萎縮性鼻炎などを挙げることができる。治療としては加湿,鼻洗浄などの保存的治療が行われる。しかしENSに関する論文は多くなく,いまだわかっていないことも多い。
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