連載 わたしの研究歴
ESSと鼻科学
春名 真一
1
Shinichi Haruna
1
1獨協医科大学耳鼻咽喉・頭頸部外科
キーワード:
ESS
,
副鼻腔粘膜
,
好酸球性副鼻腔炎
Keyword:
ESS
,
副鼻腔粘膜
,
好酸球性副鼻腔炎
pp.1279-1282
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000325
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はじめに
私が東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科に入局したのは1985年であり,当時の鼻科手術は鼻外手術と裸眼の鼻内手術が主に行われており,私も経験したが額帯鏡下の暗く狭い視野でなかなか手術操作を理解できなかった。1980年過ぎから欧州とわが国で鼻内手術に内視鏡が導入され,ESSが中心となり手技,成績,適応拡大や慢性副鼻腔炎の病態解明など世界的に鼻科学が盛況となった。慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の鼻内手術は非常に危険で手術しても治らないといった時代から画期的に変化する始まりであった。このような状況で私のESSに関連する鼻科学研究が始まった。
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