特集 薬にまつわる疑問に答える
耳鼻咽喉科頭頸部外科の共通病態への薬剤投与
上気道細菌感染症
岩田 義弘
1
Yoshihiro Iwata
1
1藤田医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
上気道細菌感染症
,
薬物療法
,
抗菌薬
,
ネブライザー療法
Keyword:
上気道細菌感染症
,
薬物療法
,
抗菌薬
,
ネブライザー療法
pp.1241-1245
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000316
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はじめに
一般に上気道とは鼻腔,副鼻腔,口腔,上・中・下咽頭,喉頭までの範囲を示唆すると考える。細菌感染により生じる気道粘膜の炎症は,局所の疼痛,腫脹,粘膜分泌物の増加または減少をきたし,気導粘膜の正常な機能の低下をきたす。腫脹による違和感や疼痛などによる嚥下機能の低下をきたし感染が全身に影響し,治癒までの過程を延長させることになる。症状にあった薬剤投与は全身的な治癒機転の促進だけでなく,鼻腔,咽頭の症状の軽減は自覚的な不快症状を軽減し,疾患症状の早期治癒にいたると考える。
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