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第21回日本高齢者腎不全研究会
透析期腎性貧血治療戦略―ESAもしくはHIF-PHIどっち?―
Treatment strategy for renal anemia on dialysis―ESA or HIF-PHI?―
土谷 健
1
,
川口 祐輝
1
TSUCHIYA Ken
1
,
KAWAGUCHI Yuki
1
1東京女子医科大学 血液浄化療法科
キーワード:
エリスロポエチン(EPO)
,
ESA抵抗性
,
エリスロポエチン(EPO)抵抗性指数(ERI)
,
フェリチン
,
ヘプシジン
Keyword:
エリスロポエチン(EPO)
,
ESA抵抗性
,
エリスロポエチン(EPO)抵抗性指数(ERI)
,
フェリチン
,
ヘプシジン
pp.820-824
発行日 2023年12月25日
Published Date 2023/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001135
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はじめに
1989年の遺伝子組換えヒトエリスロポエチン(erythropoietin:EPO)製剤の登場は進行した慢性腎臓病患者(chronic kidney disease:CKD)の貧血治療における画期的な出来事であった。その恩恵は望外のもので,以後30年以上にわたる歴史がある。しかしながら,腎性貧血の最適な管理方法については,まだ議論の余地もある。赤血球造血刺激因子製剤(erythropoiesis stimulating agents:ESA)は,現在は長時間作用型が登場し,保存期,透析期を通じて貧血治療に安定した効果をもたらしている。しかしながら,貧血管理に関しては,その投与量,至適な目標ヘモグロビン値(hemoglobin:Hb)などが問題となり,短時間,長時間作用型の相違が生命予後に影響を与える可能性も話題となった。日常臨床でも,ESAの投与量に比してHbの到達値が期待に沿わないESA抵抗性や,とりわけ適正な鉄の管理のための鉄投与量,指標などが問題になっている。
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