第37回 日本ハイパフォーマンス・メンブレン研究会 【膜の性能評価】
PMMA素材のHDF膜PMF-21Aの希釈法の違いによる性能の変化
重松 武史
1
,
中村 拓生
2
,
宮本 幹
1
,
西庵 良彦
1
,
宮本 孝
1
1医療法人社団平生会宮本クリニック
2明石市立市民病院
pp.157-161
発行日 2023年1月25日
Published Date 2023/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000602
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はじめに
PMMA膜ダイアライザは,日本透析医学会の血液浄化器(中空糸型)の機能分類2013にて,「特別な機能を持つ血液浄化器」と定義されS型血液透析器として分類されている1)。生体適合性に優れ,PVPなどの親水化剤を用いないことからβ2MGなどの蛋白吸着特性を有することや,アルブミンに近い大分子溶質の除去に優れたブロードタイプの分画特性を持ち,特に膜透過が困難な大分子溶質の吸着除去を可能としている2,3)。この帯域の物質除去により,瘙痒症の改善や高齢透析患者の体重維持に有効との報告がある4~8)。これまでPMMA素材を使用した血液浄化器はダイアライザに限られていたが,この度ヘモダイアフィルタとしてPMF-Aの販売が開始された。この膜を使用したOn-line HDFにおいて,前希釈法と後希釈法の違いにより,除去特性と生体適合性に差が生じるかを明確にすることを目的とした。
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