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特集 消化管内視鏡AI:Updated
[下部消化管AI:市販化されたAIの特徴とその使用法:CADe]
医師と共にある人工知能EIRL Colon Polyp
EIRL Colon Polyp (LPIXEL, Tokyo, Japan)
樺 俊介
1,2
,
伊藤 守
1
,
炭山 和毅
1
Shunsuke Kamba
1,2
,
Mamoru Ito
1
,
Kazuki Sumiyama
1
1東京慈恵会医科大学内視鏡医学講座
2Mayo Clinic, Division of Gastroenterology and Hepatology, Developmental Endoscopy Unit
キーワード:
人工知能
,
大腸内視鏡
,
コンピュータ支援診断
Keyword:
人工知能
,
大腸内視鏡
,
コンピュータ支援診断
pp.1728-1734
発行日 2023年12月25日
Published Date 2023/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001157
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はじめに
2022年11月に薬事承認を取得したEIRL(エイル)(エルピクセル社)は,国内で4番目に実用化に至った人工知能(artificial intelligence:AI)を搭載した大腸内視鏡用病変検出支援(computer-aided detection:CADe)システムである。日本医療研究開発機構(Japan Agency for Medical Research and Development:AMED)の支援のもと,東京慈恵会医科大学(以下,慈恵医大)とエルピクセル社が共同開発を行った。当初はオリンパス社製内視鏡システムのみに対応していたが,2023年8月に薬事承認事項の一部変更が完了したことで富士フイルム社の内視鏡システムにも対応し,これにより国内で稼働する大半の内視鏡施設での使用が可能となった。製品化直前のプロトタイプによる臨床環境での腺腫見逃し防止効果が明らかになっている点に加え1),省スペース,省コスト,最適化されたインターフェースなど,EIRLは後発製品ながらユニークな特徴を備えている。本年度より全国の施設への試験導入が開始されているが,その導入の手軽さから大規模施設からクリニックまで幅広く引き合いがあり,開発当初のコンセプトでもある「医師と共にある人工知能」としての活躍が期待される。本稿では,その特徴や使用方法,そしてEIRLが製品化に至るまでに蓄積されたエビデンスについて概説する。
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