特集 こんなにある薬剤性消化管傷害
小腸および大腸 漢方薬(山梔子含有)による静脈硬化症
柏木 和弘
1
,
福原 佳代子
,
細江 直樹
,
三好 潤
,
大野 恵子
,
金井 隆典
,
岩男 泰
1慶應義塾大学病院 予防医療センター
キーワード:
漢方薬
,
大腸内視鏡法
,
腸間膜静脈
,
腸間膜血管閉塞症
,
山梔子
,
血管石灰化
,
腸間膜虚血
,
腹部CT
Keyword:
Drugs, Chinese Herbal
,
Mesenteric Vascular Occlusion
,
Mesenteric Veins
,
Colonoscopy
,
Mesenteric Ischemia
,
Vascular Calcification
pp.939-944
発行日 2019年6月25日
Published Date 2019/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2019312039
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腸間膜静脈硬化症(MP)はおもに上腸間膜静脈の石灰化に伴う静脈還流障害で、その支配領域である右側結腸の慢性虚血性腸疾患である。大腸内視鏡所見では、暗紫色などの特徴的な色調変化や、浮腫、びらん、潰瘍、さらには腸管の狭小化を認めることがある。強い腹痛や腸閉塞での手術例も散見されるが、近年、山梔子を含む漢方薬の長期服用が主因と考えられ、中止のみでの長期経過観察例が報告されるようになった。
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