特集 抗菌薬の「なぜ?」に答える
小児急性中耳炎 診療ガイドライン2018の抗菌薬療法を考える
田島 剛
1
1博慈会記念総合病院
キーワード:
Amoxicillin
,
ヘモフィルス感染症
,
Penicillins
,
抗細菌剤
,
中耳炎
,
肺炎球菌感染症
,
ペニシリン耐性
,
重症度指標
,
診療ガイドライン
,
細菌薬剤耐性
Keyword:
Drug Resistance, Bacterial
,
Anti-Bacterial Agents
,
Haemophilus Infections
,
Severity of Illness Index
,
Practice Guidelines as Topic
,
Penicillin Resistance
,
Penicillins
,
Otitis Media
,
Pneumococcal Infections
,
Amoxicillin
pp.1403-1408
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021021148
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<Key Points>(1)急性中耳炎は重篤な合併症もある感染症である。(2)『小児急性中耳炎診療ガイドライン2018』は、中耳炎に特化して述べられたガイドであるため、全身の一部として中耳炎を捉える小児科医には少し使いづらい。(3)抗菌薬の投与が必要と考えられる症例では、治療アルゴリズムの薬品名を見るだけでなく患者の背景、近隣で流行している細菌のアンチバイオグラムを考慮して抗菌薬を選択することが重要である。(4)肺炎球菌のペニシリン耐性は減少している。(5)インフルエンザ菌のペニシリン耐性は変わらず高い頻度である。(6)ニューキノロン系薬は欧米各国で小児の適応がなく、使用経験が乏しい。新たな副作用の報告もあるため、必要な場合にのみ処方する。
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