特集 小児神経学-現在から未来へ
各論 新しい疾患概念 子ども虐待と脳科学
友田 明美
1
1福井大学子どものこころの発達研究センター 発達支援研究部門
キーワード:
視覚皮質
,
MRI
,
児童虐待
,
ストレス障害-心的外傷後
,
対象愛着性
,
脳
,
反応性アタッチメント障害
,
心的外傷
Keyword:
Brain
,
Visual Cortex
,
Stress Disorders, Post-Traumatic
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Psychological Trauma
,
Child Abuse
,
Reactive Attachment Disorder
,
Object Attachment
pp.391-395
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2020188007
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<Key Points>(1)近年、子ども虐待と「傷つく脳」との関連が脳画像研究からわかってきた。(2)たとえば、暴言虐待による「聴覚野の肥大」、性的虐待や両親のDV目撃による「視覚野の萎縮」、厳格な体罰による「前頭前野の萎縮」などである。(3)養育者との間に愛着(アタッチメント)がうまく形成できなかった愛着障害の子どもは、視覚野の皮質容積が小さいことも突き止められた。(4)「将来を担う子どもたちを社会全体で育て守る」という認識「とも育て(共同子育て)」がこれからも必要である。
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