特集 小児神経学-現在から未来へ
総論 小児科医のための神経画像(MRI)
榎園 美香子
1
1東京都立小児総合医療センター 診療放射線科
キーワード:
磁気共鳴スペクトロスコピー
,
画像強調
,
MRI
,
スピンラベル
,
中枢神経系疾患
,
MRA
,
FLAIR法
,
拡散MRI
,
Susceptibility-Weighted Imaging
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Image Enhancement
,
Central Nervous System Diseases
,
Magnetic Resonance Angiography
,
Magnetic Resonance Spectroscopy
,
Spin Labels
,
Diffusion Magnetic Resonance Imaging
pp.328-333
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2020187995
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<Key Points>(1)脳の解剖学的構造を把握するために、横断像のみでなく、矢状断像と冠状断像を併せた評価が必須である。小児は脳の成熟により正常像が変化するため、いずれの撮像シーケンスにおいても、年齢に応じた正常像と比較する必要がある。(2)造影FLAIRは髄膜炎や髄膜播種など髄膜病変において威力を発揮する。(3)拡散強調像では急性期に障害された部位が高信号として描出されうるが、同時に神経線維連絡のある部位にも二次性変化として高信号が認められることがある。(4)拡散テンソル画像は脳形成異常やてんかんの症例の診断に有用である。(5)通常のMRI画像では異常を認めなくとも、ASLやMRSなど血流・代謝情報を得られる撮像法でのみ異常所見を指摘できることがあり、追加撮像する意義は大きい。
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