症例
コミュニティー図を用いて多職種連携したことにより改善した不登校の1例
小沢 浩
1
1日本心身障害児協会島田療育センターはちおうじ 神経小児科
キーワード:
親子関係
,
注意欠如・多動症
,
地域社会ネットワーク
,
Sertraline
,
不登校
,
限局性学習障害
,
自閉症スペクトラム障害
Keyword:
Community Networks
,
Attention Deficit Disorder with Hyperactivity
,
Autism Spectrum Disorder
,
Specific Learning Disorder
,
Parent-Child Relations
,
Phobic Disorders
,
Sertraline
pp.393-396
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2019181928
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10歳男児。勉強が苦手で、宿題ができないと登校しぶりをするようになった。小学4年時から「オバケが見える」「何かが飛んでいる」と訴えるようになり、食べ物を少し食べては「ペッ」と吐き出し、「何か変なものが入っている」と言い、口をゆすぐようになった。この頃から登校を嫌がるようになり、週1回程度休むようになった。家では、ずっとしゃべっていて落ち着きなく動いていた。母親がその対応に困り、当院のコーディネーター面接を経て受診した。諸検査の結果から、ADHDおよび自閉症スペクトラムと診断した。児のコミュニティーを広げ、自宅以外の居場所を作ることと、支援している関係者が方針を共有し連携協力していくことを目的としてコミュニティー図を用いた。当院のコーディネーターが市の子ども家庭支援センターを紹介し、同センターの保健師が学校や病院、児童館とのコミュニティー形成を支援した。その結果、学校へ通えるようになり、一人でも学校に行くことができるようになった。
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