特集 ピーンチ!私はこうして切り抜けた
先天性食道閉鎖症 術中に下部食道・上部食道が見つからない
前田 貢作
1
,
藤枝 悠希
,
竹内 雄毅
,
黒田 靖浩
,
植村 光太郎
,
河原 仁守
,
鮫島 由友
,
岩出 珠幾
,
森田 圭一
,
福澤 宏明
,
横井 暁子
,
尾藤 祐子
1兵庫県立こども病院 小児外科
キーワード:
開胸術
,
術中期
,
食道閉鎖症
,
胸部CT
Keyword:
Intraoperative Period
,
Esophageal Atresia
,
Thoracotomy
pp.987-991
発行日 2019年10月25日
Published Date 2019/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2020146051
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症例1は在胎36週に1644gで出生、NG-チューブの挿入困難にて先天性食道閉鎖症(EA)/下部食道との気管食道瘻(TEF)と診断された。日齢3に胃瘻造設とTEFの離断を行ったが、この際に上部食道盲端が確認できなかった。生後3ヵ月時に再手術を試みたが、上部食道の同定は困難で根治手術は断念した。生後6ヵ月で再度食道吻合術を試みた際、透視下に上部食道を気管背側やや左側に確認され、上部食道と下部食道を吻合できた。症例2は在胎40週に2591gで出生、出生後の胸部CT、超音波で上部食道盲端と気管食道瘻を確認した。手術時に右側大動脈弓(RAA)が判明し、最終的に重複大動脈弓と診断され、左側の大動脈弓が離断され、血管輪が解除された。
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