特集 周産期相談310 お母さんへの回答マニュアル 第3版
新生児・乳児編 行動、その他 乳児期 つかまり立ちをするのに寝返りをしませんが?
平澤 恭子
1
1東京女子医科大学 小児科
キーワード:
小児の発達
,
寝返り
Keyword:
Child Development
pp.687-688
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2020088519
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<回答のポイント>1)寝返りが出てくるのは、一般的には5、6ヵ月くらいである。定頸が完成してくると背臥位の姿勢から下肢を持ち上げてどちら側かに回旋したときに体幹も回旋し頸を立ち直らせる反応が出て寝返りが完成する。よって、定頸が完成し、頸部の左右の立ち直り反応が出ている状態まで発達していると寝返りができるのが一般的である。2)一方でつかまり立ちをしているというのは、体幹の立ち直り反応を含めて体幹の支持機能がしっかりしているということを意味しているので、つかまり立ちをしていれば寝返りができていないことはあまり問題ではないといえる。3)ただし、つかまり立ちの姿勢に異常がある、例えばつま先立ちになってしまっている、足を過度に突っ張らせて上体を机などに寄りかかって立とうとしている場合には何らかの異常のサインの可能性もあるので注意が必要である。
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