特集 ホジキンリンパ腫
5.ホジキンリンパ腫の免疫微小環境
錦織桃子
1
1京都大学大学院 医学研究科 血液・腫瘍内科学
pp.209-214
発行日 2016年1月30日
Published Date 2016/1/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201602055
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ホジキンリンパ腫の腫瘍組織は少数のH/RS細胞に加え,T細胞,マクロファージ,B細胞,好酸球,形質細胞,好中球,線維芽細胞などの多彩な細胞によって構成されている。これらの周辺細胞は単なるbystanderではなく,腫瘍の性状に関わる重要なメンバーとして存在し,予後予測因子としての役割も担うことが知られている。近年,免疫チェックポイント阻害剤が本疾患の独特の免疫抑制性の微小環境を解除することにより,高い治療効果を持つことが示唆されており,今後本疾患の予後が大幅に改善されることも期待される。