特集 マントル細胞リンパ腫
6.マントル細胞リンパ腫患者に対する移植の役割
加藤春美
1
Harumi Kato
1
1愛知県がんセンター中央病院 血液・細胞療法部 医長
pp.1347-1353
発行日 2014年8月30日
Published Date 2014/8/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201409059
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予後絶対不良なマントル細胞リンパ腫(MCL)に対しては,移植適応可能な症例に地固め療法として第一寛解期自家造血幹細胞移植を行うことによって,長期寛解の維持・生存期間の延長が期待される。同種造血幹細胞移植はドナー選択が可能な場合に再発・難治症例への適応が考慮される。移植療法は一部の症例に対し有望な治療選択であるが,今後,MCLに対する新薬の臨床への汎用・適応拡大によって,移植の位置づけに関する再考が必要になってくると予想される。