特集 アレルギー疾患の将来展望 ~発症率の推移から望ましい治療薬の今後など~
Ⅱ.新規薬剤の登場とその位置づけ
3.アトピー性皮膚炎
加藤則人
1
Norito Katoh
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学教授
pp.1296-1301
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/32018101296
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2型サイトカインはアトピー性皮膚炎の病態形成に重要な役割を有している。Interleukin(IL)-4,IL-13のシグナルをブロックする生物学的製剤デュピルマブは,グローバル第Ⅲ相試験でステロイド外用薬による治療に抵抗する中等症以上のアトピー性皮膚炎に有効性を示し,2018年4月から日本でも使用できるようになった。同時に厚生労働省は本剤の最適使用推進ガイドラインを公表した。本剤の登場によってアトピー性皮膚炎の治療は新たな展開を迎えた。本剤を必要とする患者に対して適切に使用することが肝要である。