特集 全身から考えるアレルギー性結膜疾患
Ⅳ.皮膚科との連携
2.アトピー性角結膜炎を中心に
三村達哉
1
Tatsuya Mimura
1
1帝京大学医学部眼科学講座准教授
pp.924-930
発行日 2018年6月15日
Published Date 2018/6/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201807924
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アトピー性皮膚炎は,アトピー素因などの体質,環境因子,ストレスなど様々な要因で発症し,眼合併症としてアトピー性角結膜炎(atopic keratoconjunctivitis:AKC)を併発する。また,アレルギー性結膜疾患の重症なタイプである春季カタル(vernal keratoconjunctivitis:VKC)の患者の多くがアトピー性皮膚炎を合併している。AKCやVKCは思春期に悪化し,眼瞼や結膜の炎症のみならず白内障や網膜剥離に至り,重篤な視力障害を残すケースもある。治療の原則はアトピー性皮膚炎の治療であり,眼科と皮膚科との連携が不可欠であると考えられる。