特集扉
感染症薬の動態と耐性菌研究を基盤とした個別化医療の展望
pp.17-17
発行日 2017年3月25日
Published Date 2017/3/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201704017
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特 集 感染症薬の動態と耐性菌研究を基盤とした 個別化医療の展望 近年,世界的に抗菌薬が効かない耐性菌が出現し大きな課題となっている中,環境における感染制御と耐性菌発現抑制を考慮した抗菌薬の使用法が重要になっている。薬物動態学/薬力学(PK/PD)や耐性菌選択濃度域を考慮した投与法が注目され,高い血中濃度を得られる投与製剤も開発されている。また,主要な抗菌薬では治療薬物モニタリング(TDM)が実施され,患者個々の薬物濃度に応じた個別化治療が行われているが,さらなる因子を考慮した次世代の感染症に対する個別化医療への展開が望まれている。 本特集では感染症治療に用いられる各薬物について,治療の現状と課題,さらに将来の個別化医療への可能性についてご執筆いただいた。現場の先生方の参考になれば幸いである。 序 -感染症の個別化医療の現状と将来- 1.抗菌薬の動態と感染症治療の基本 2.抗菌薬耐性のメカニズムと臨床的インパクト 3.β-ラクタム系抗菌薬による治療と個別化医療 4.カルバペネム系抗菌薬による治療と個別化医療 5.マクロライド系抗菌薬による治療と個別化医療 6.アミノグリコシド系抗菌薬による治療と個別化医療 7.グリコペプチド系抗菌薬(バンコマイシン・テイコプラニン)による治療と個別化医療 8.リネゾリドによる治療と個別化医療 9.ダプトマイシンによる治療と個別化医療 10.コリスチンによる治療と個別化医療(個別最適化投与) 11.ボリコナゾールによる治療と個別化医療