特集1扉
Antimicrobial Stewardship Program(ASP)の理論と実際
pp.21-21
発行日 2016年10月25日
Published Date 2016/10/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201611021
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化学療法の領域 2016年11月号(Vol.32 No.11) 特 集 1 Antimicrobial Stewardship Program(ASP)の理論と実際 抗菌薬の耐性は世界的な課題として先のG7伊勢志摩サミットでの議題となり,わが国でもアクションプランがようやく策定され,明確な目標が打ち出された。この国内アクションプランを実現するためには,医学部での教育推進,感染制御チーム(ICT)各員の活動の推進を行いながら,抗菌薬適正使用支援(Antimicrobial Stewardship:AS)として,「抗菌薬の適正な使用」にとどまらず,医療安全の立場から,院内および地域での包括的な感染対策が必要である。また,入院診療における抗菌薬の使用許可制の導入や,特定抗菌薬の使用状況の把握と適正使用の推進,外来診療における経口抗菌薬の処方に対するフィードバックシステムなども望まれる。 G7伊勢志摩サミットの議長国として,国内で策定したアクションプランの実行および目標実現が世界からも注目されている。 序 -抗菌薬処方の行動科学的背景についての論考- 1.わが国におけるASP推進の現状と課題 2.ASP推進のための各職種の役割と環境整備 3.ASP推進における医師の役割 -患者にとって有効で,かつ耐性菌を過剰に 生じさせないためには- 4.ASPの一環として実施される施設内抗菌薬使用の 測定法と活用 5.ASP推進における微生物検査の役割