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特集 インフルエンザの最新知見 ~鳥,パンデミックと季節性インフルエンザ対策をどうするか~
1.日本および世界各地における高病原性および低病原性鳥インフルエンザウイルスの家禽および野鳥における感染状況
Update information of outbreaks of highly and low pathogenic avian influenza in poultry and wild birds
岡松正敏
1
,
迫田義博
2
,
喜田宏
3
Okamatsu Masatoshi
1
,
Sakoda Yoshihiro
2
,
Kida Hiroshi
3
1北海道大学 大学院獣医学研究科 動物疾病制御学講座 微生物学教室 准教授
2北海道大学 大学院獣医学研究科 動物疾病制御学講座 微生物学教室 教授
3北海道大学 人獣共通感染症リサーチセンター 統括
キーワード:
高病原性鳥インフルエンザ
,
低病原性鳥インフルエンザ
,
ウイルス遺伝子
,
抗原性
,
野生水禽
,
家禽
Keyword:
高病原性鳥インフルエンザ
,
低病原性鳥インフルエンザ
,
ウイルス遺伝子
,
抗原性
,
野生水禽
,
家禽
pp.25-32
発行日 2014年11月25日
Published Date 2014/11/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201412025
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2014年になっても依然として,H5N1ウイルスによる高病原性鳥インフルエンザによる家禽の被害がアジアおよびアフリカで続いている。H5N1高病原性鳥インフルエンザウイルスの遺伝子と抗原性はより多様化し,さらに,H5N8ウイルスなどのNA亜型の異なる高病原性鳥インフルエンザウイルスも分離されている。また,中国でヒトがH7N9ウイルスに感染し,家禽のあいだでこのウイルスが流行・維持されていることが明らかとなった。家禽における鳥インフルエンザウイルスの感染を,早期に摘発,淘汰することによって家禽の被害を最小限に食い止めるとともに,ヒトの健康と食の安全を守ることが鳥インフルエンザ対策の基本である。