特集 インフルエンザの動向とその対策2018 ~ 2019
13.成人の新型インフルエンザ治療ガイドライン(第2版)の概要
川名明彦
1
1防衛医科大学校感染症・呼吸器内科・教授
pp.2265-2269
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018102265
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成人の新型インフルエンザ治療ガイドライン(第2版)では,次のインフルエンザパンデミックを想定し,重症インフルエンザやヒトの鳥インフルエンザ感染症の知見を元に,現時点で妥当と思われる治療方法等を提案している。重症インフルエンザの治療において,ノイラミニダーゼ阻害薬の可及的早期使用が推奨される一方,現時点ではノイラミニダーゼ阻害薬の併用や,投与量・投与期間を増やすことの有用性についてはエビデンスがないとしている。また,治療の選択肢としてファビピラビルにも言及している。次のパンデミック出現のリスク,重症度評価,細菌感染の合併についても解説されている。今後,新薬の出現などに伴い,さらなる改訂が求められる。