医薬ジャーナル論壇
がんゲノム医療と薬剤師
寺田智祐
1
1滋賀医科大学教授・医学部附属病院薬剤部長
pp.229-231
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201802229
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ゲノム研究の歴史は長い。国際ヒトゲノム計画のスタートを起点にしても,30年が経過しようとしている。そんな長年の研究成果が,「がんゲノム医療」として社会実装される日が,目前に迫ってきている。例えば,2017年10月に公表されたがん対策推進基本計画(第3期)では,重要政策の一つとして「がんゲノム医療の推進」が掲げられている。がんゲノム医療という新たな医療の枠組みの中で,薬剤師は何ができるのであろうか?さまざまな役割が想定されるが,遺伝カウンセリングに関連した素養は,きっと求められていくことになるであろう。本稿では,がんゲノム医療の現状と課題,そして薬剤師の果たすべき役割について,紹介したい。