特集 新しい医療を拓くメカノバイオロジー
1.メカノバイオロジー ~基礎から臨床への展開~
曽我部正博
1
1名古屋大学大学院医学系研究科メカノバイオロジー・ラボ・特任教授
pp.1427-1433
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201706055
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骨格筋や内臓の動き,あるいは血流に起因するさまざまな力が,生命を支えている。その力は筋紡錘や圧受容器だけではなく,力が負荷されるあらゆる細胞に感知され(細胞力覚),細胞や組織の恒常性維持に寄与している。
過剰/過小な力刺激は,骨筋系や心血管系などに深刻な疾病を引き起こすが,根治療法は確立していない。細胞力覚の分子機構の解明を基軸とするメカノバイオロジーには,この隘路を克服できる可能性がある。