特集 Onco-nephrology ~腫瘍学と腎臓病学の融合~
4.抗がん薬と電解質異常
上原温子
1
,
柴垣有吾
2
1聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科
2聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科 教授
pp.2069-2077
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201609075
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担癌患者で見られる電解質異常には,化学療法に関連する場合や,悪性腫瘍そのものに関連する場合があり,非担癌患者とは別に考慮すべき点がいくつかある。本稿では,電解質異常の中で頻度の高い高Ca(カルシウム)血症,低Na(ナトリウム)血症,低Mg(マグネシウム)血症,低P(リン)血症,低K(カリウム)血症を取り上げた。これらの中で特にCa,Mg,Pは,ルーチンの採血で測定しないことが多く,見落としやすい電解質異常である。