特集 てんかんの新治療戦略と課題
1.日本のてんかん医療のあるべき姿
大槻泰介
1
1独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター病院てんかんセンター・センター長/脳神経外科診療部長
pp.1267-1271
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201305065
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日本では現在,てんかん診療を行っているさまざまな診療科間での連携が極めて不十分で,多くの地域で,どこで誰がどのようなてんかん診療をしているのか患者にも医師にも分からないという状況がある。わが国の実情に即したてんかん診療モデルの構築に向け,診療科横断的かつ学会横断的な抜本的な取り組みが必要とされている。今後,全国各地域で,てんかん診療連携の拠点施設を中核とした地域診療連携ネットワークが形成され,てんかんのプライマリ・ケアと専門医療をつなぐ円滑な循環型のてんかん診療モデルが実現されることで,全国のどの地域においても適切なてんかん医療が行われるようになること が期待される。