連載 リスクマネジメント~院内での薬剤師の活動~(81)
外来化学療法部における薬剤師の活動~事故ゼロの抗がん剤投与を目指して~
杉本充弘
1
,
小林政彦
2
,
松原和夫
3
1京都大学医学部附属病院薬剤部
2京都大学医学部附属病院薬剤部 副薬剤部長
3京都大学医学部附属病院薬剤部 薬剤部長/教授
pp.139-145
発行日 2013年1月1日
Published Date 2013/1/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201301139
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がん患者数の増加に伴い,がん治療は生命予後のみならずQOL(生活の質)の向上も求められるようになった。かつては入院して行っていた抗がん剤治療は,現在では外来が主体となっている。抗がん剤の多くは細胞毒性を有しているため,その取り扱いには十分注意しなければならない。また,抗がん剤治療を行う上では,患者への安全に細心の注意を払う必要がある。そのため,抗がん剤治療における薬剤師の役割は大きく,抗がん剤の調製のみならず,投与量の確認や薬物相互作用のチェック,副作用モニタリングやその予防法,医療スタッフへの情報提供など,多岐にわたる職能を発揮しなければならない。