特集 看護が支える! 「安全」「確実」「安楽」ながん化学療法
―がん化学療法の実施―抗がん剤の経静脈的投与の管理
森 文子
1
1国立がんセンター中央病院がん看護専門
pp.793-802
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100179
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なぜ「投与管理」が重要なのか
がん化学療法は,患者の生命を救い,その後の人生や生活を充実して過ごすための重要な治療であり,患者の第一の望みは治療が確実に遂行されることである.そのためには,薬効を損なうことなく,確実に抗がん剤を投与することが大前提だ.
また,抗がん剤は細胞毒性を有し,患者にさまざまな有害反応を引き起こす.そのために患者・家族は,治療が続く長期にわたって苦痛を強いられる.それをできるだけ軽減し,安全・安楽に治療を行なうには,投与前・投与時・投与後にわたる計画的かつ綿密な投与管理が必要だ.そして,患者・家族,医療者の不必要な曝露を防止する取り扱い技術も重要である.
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