発行日 2015年2月20日
Published Date 2015/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015168979
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症例は50歳代男性で、C型慢性肝炎に対しペグインターフェロン、リバビリン、テラプレビルの3剤併用療法によりウイルスの排除が得られたが、1年半後に発熱、頭痛、筋肉痛が出現した。検査所見で肝胆道系酵素異常、炎症反応中等度上昇、血小板低下を認めたが、画像検査では特に異常を指摘できず、全身感染症や膠原病を考えられた。腸チフス、次いで心内膜炎を疑って抗生剤治療を開始したが、症状は増悪し、レボフロキサシンが有効でアンピシリン/スルバクタムが無効であったことよりリケッチア症が疑われた。ミノマイシンを開始したところ、症状は速やかに改善し、検査所見も改善した。保存血清を用いてRickettsia japonicaなどの各種抗体検査を行ったが陽性所見は得られず、Weil-Felix反応も陰性であった。
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