肝硬変-診断と治療の進歩
肝線維化の非侵襲的診断法の進歩
建石 良介
1
,
小池 和彦
1東京大学 大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
生物学的マーカー
,
血液化学分析
,
弾性
,
発生率
,
肝線維症
,
組織弾性イメージング
,
非侵襲的診断
Keyword:
Blood Chemical Analysis
,
Elasticity
,
Liver Cirrhosis
,
Biomarkers
,
Incidence
,
Elasticity Imaging Techniques
pp.415-420
発行日 2014年3月20日
Published Date 2014/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014161243
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慢性肝疾患における肝の線維化は,肝発癌や腹水,肝性脳症,胃食道静脈瘤など肝硬変関連の合併症を予測するうえでもっとも重要な因子であると考えられている.以前より血小板のような簡便な指標から血清で測定できる線維化マーカー,さらにはそれらを組み合わせた各種インデックスが肝生検の代替として提唱されてきた.近年は肝の弾性を超音波やMRを用いて測定する手法が開発され,臨床応用されている.なかでもtransient elastography(FibroScan)は,コホート研究においてC型肝硬変患者のリスクもさらに層別化できることが示されており,肝発癌予測の観点からは,肝生検を凌駕する可能性を秘めている.
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