消化管疾患に対する漢方医学からのアプローチ-現状と展望
消化管疾患に対する漢方医療の実際 便秘/IBS
堀内 朗
1
1昭和伊南総合病院 消化器病センター
キーワード:
便秘
,
大建中湯
,
過敏性腸症候群
Keyword:
Constipation
,
Irritable Bowel Syndrome
pp.183-187
発行日 2013年1月20日
Published Date 2013/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013120326
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排便障害の代表である機能性便秘症や過敏性腸症候群(IBS)では,ブリストル便形状スケールを使用し,Rome III基準に従って診断する.腹部膨満感や冷え性などの症状を呈する機能性便秘症・IBS便秘型患者では,大建中湯が有用である.排便促進効果が乏しい場合は酸化マグネシウム製剤との併用やピコスルファートを使用してみるとよい.便秘症例のなかには,大建中湯単独で腹部不快感,腹痛を改善させるだけでなく排便回数を増加させる作用をもつものがある.IBS患者でははじめに整腸剤やポリカルボフィルカルシウムを試み,効果が不十分であれば桂枝加芍薬湯を使用してみるとよい.
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