透析治療技術の現状の到達点
アルブミン結合毒素の効率的な除去法
阿部 貴弥
1
,
佐々木 成幸
,
丸山 徹
1岩手医科大学 血液化学療法部
キーワード:
Albumins
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
タンパク質結合
,
生物毒素
,
尿毒症
,
血液透析液
,
血液浄化法
Keyword:
Albumins
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Protein Binding
,
Toxins, Biological
,
Uremia
,
Hemodialysis Solutions
pp.531-537
発行日 2014年5月10日
Published Date 2014/5/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014214420
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アルブミン結合尿毒素(ABT)は,低分子量物質であっても,アルブミンと強く結合するため,従来の透析療法では除去が困難である.蓄積したABTは直接的および間接的に生体に悪影響を及ぼす.ヒトアルブミンは非特異的にさまざまな物質を結合させる能力(多分子結合能)を有している.この多分子結合能を吸着の原理として応用した血液浄化療法が,アルブミン透析(ECAD)である.ECADは従来の透析療法に比べ,ABTを効率よく選択的に除去することができる.今後,ABTの簡易かつリアルタイムな測定方法の確立が必要であり,大規模なABT研究が必要である.
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