透析室での臨床研究-研究デザインと研究のまとめ方
医療の質改善報告(Quality Improvement Report) SQUIREガイドラインも含めて
小松 康宏
1
1聖路加国際病院 QIセンター
キーワード:
EBM
,
アメリカ疾病管理センター
,
ガイドライン
,
カテーテル感染
,
研究報告
,
品質改善
Keyword:
Centers for Disease Control and Prevention (U.S.)
,
Guidelines as Topic
,
Evidence-Based Medicine
,
Quality Improvement
,
Research Report
,
Catheter-Related Infections
pp.453-459
発行日 2013年4月10日
Published Date 2013/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2013199517
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実現可能な医療と実際に提供されている医療との格差を解消するため,産業界で発展した品質管理手法を保健医療分野に応用したものが「継続的医療の質改善(Continuous Quality Improvement;CQI)」であり,個々人の努力に依存するのではなく,組織的,体系的に改善を計画,実行,評価することが特徴である.最近は単にQIと呼ぶことも多い.QIの実践は,新たな知識創造を主目的とするのではなく,特定組織が提供する医療・ケアの質を改善することが主目的であるが,実践報告を共有することで他の施設の改善につながったり,特定の状況を越えた一般化可能な知識を生み出すこともある.「医療の質改善」は臨床医学,応用行動科学である組織行動学,公衆衛生学などを含む学際分野であり,伝統的な疫学・臨床研究の手法以外のアプローチが必要になることもある.また,医療の質改善に関する有効な方法を論文化することは,その地域のみならず国,さらに国際的にも意義がある.そこで,本稿では「医療の質改善取り組みの報告のためのSQUIREガイドライン」についても概説する.
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