特集 透析医療と看護師の特定行為―看護師の役割拡大
企画に当たって
三村 洋美
1
1昭和医科大学認定看護師教育センター
pp.557-559
発行日 2026年6月10日
Published Date 2026/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003832
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看護師による特定行為については,研修制度が開始される以前の2000年頃より議論が開始されていたことが明らかとなっている.当時は,今後の高齢化に伴う医療ニーズの増大やチーム医療の重要性を背景に,看護師の高度実践能力の活用に着目した議論が行われていた.2009年には,厚生労働省「タスク・シフティング検討会」において,医師から看護師等へのタスク・シフティングについて議論がなされた.さらに2010年からは特定行為の制度化を目指した検討が開始され,その過程において医療安全や医療行為における責任の明確化が重要な論点として取り上げられた.2012年には厚生労働省の報告書において,「特定行為」は診療の補助のうち,とくに専門的な知識および判断力を必要とする行為であると定義された.これを受け,2014年の医療法および保健師助産師看護師法の改正により,特定行為研修制度の法的枠組みが整備された.特定行為は21区分38行為(表)と定められ,一定の研修を修了した看護師が医師の包括的指示である手順書に基づいて実施するという制度的枠組みが確立された.

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