特集 定期検査&結果の評価と対応
Ⅴ 検査結果の評価と対応⑬微量元素の測定
脇野 修
1
1徳島大学大学院医歯薬学研究部腎臓内科学部門
キーワード:
微量元素
,
亜鉛
,
セレン
,
マンガン
,
銅
Keyword:
微量元素
,
亜鉛
,
セレン
,
マンガン
,
銅
pp.902-908
発行日 2025年8月10日
Published Date 2025/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003503
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・透析患者で欠乏症を認める微量元素はZn,Se,Mnである.
・血清Zn値60 μg/dL未満でZn欠乏,60〜80 μg/dLで潜在性Zn欠乏と診断する.Zn補充時は数カ月に1回採血し銅も測定し用量を調節する.
・Se欠乏症は血清濃度は成人では10 μg/dL以下が基準となる.ESPENガイドラインでは,結果に応じて,少なくとも3〜6カ月に1回の測定が推奨されている.
・Mn欠乏症は臨床的にあまり問題にされない.
・CuはZn濃度との逆相関の関連に注意し,健常人のCuおよびZnの正常血中濃度はCu 63.5〜158.9 μg/dL,Zn 80〜120 μg/dLとされる.
・Al血清濃度は20 μg/L以上で中毒域に入り,血清Al濃度≧60 μg/Lは中毒症とされている.

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