特集 透析患者の心臓病のすべて―インターベンションを中心に
8.不整脈の鑑別疾患と治療
中須賀 公亮
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科循環器内科学
キーワード:
不整脈
,
心臓突然死
,
電解質異常
,
カテーテルアブレーション
,
心臓植込み型電気デバイス
Keyword:
不整脈
,
心臓突然死
,
電解質異常
,
カテーテルアブレーション
,
心臓植込み型電気デバイス
pp.703-713
発行日 2025年7月10日
Published Date 2025/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003459
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透析患者は心疾患の合併や電解質変動などによる不整脈リスクが高く,心臓突然死の高リスク群である.したがって早期の不整脈同定と定期的な心電図評価が重要である.治療では体液量や電解質を適正化しながら,頻脈性不整脈に対して慎重な抗不整脈薬使用やカテーテルアブレーションを,徐脈性不整脈にはペースメーカ植込みを検討する.不整脈性心臓突然死の予防に植込型除細動器(ICD)が検討されるが,とくに透析患者ではデバイス感染など合併症に注意を要する.近年は静脈リードのないペースメーカやICDなど新デバイスも登場しており,透析患者における有用性が期待される.透析患者の不整脈管理には透析医と循環器内科医との連携が不可欠である.

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