特集 バスキュラーアクセス-作製・管理・修復の基本方針 2nd Edtion
第10章 VAトラブルの管理・対策 9 中心静脈狭窄症および閉塞症
堀田 祐紀
1
,
役田 洋平
1
,
名村 正伸
1
,
池田 正寿
1
1心臓血管センター金沢循環器病院循環器内科
キーワード:
バスキュラーアクセス
,
中心静脈狭窄症および閉塞症
,
血管内治療
Keyword:
バスキュラーアクセス
,
中心静脈狭窄症および閉塞症
,
血管内治療
pp.969-980
発行日 2022年7月10日
Published Date 2022/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002219
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・透析時に返血圧の上昇,静脈高血圧,透析肢の高度な腫脹・痛みなどが認められた場合には透析シャントの中心静脈狭窄症あるいは閉塞症を疑い,シャントの血管エコー・血管造影・MDCTにより診断する.
・透析シャントの中心静脈病変に対しては血管内治療(PTA)が第一選択とされるが,その適応および禁忌を十分に熟知することが必要である.
・中心静脈病変のPTAではバルーン拡張術を基本とするが,バルーン拡張後の急性血流障害,短期間に繰り返す再狭窄病変あるいは長い慢性完全閉塞病変ではステント留置が行われる.
・中心静脈病変にステントを留置する際には,病変部位および狭窄形態により自己拡張型ステントとバルーン拡張型ステントの使い分けが必要である.
・中心静脈病変に対するPTAの一次開存率は必ずしも良好ではないが二次開存率は良好であり,繰り返しPTAを行うことでシャント血管の長期温存が可能である.
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