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新型コロナウイルス感染症予防で気をつけること
佐藤 久光
1
1増子記念病院メディカルセーフティマネージメント担当
pp.1386-1386
発行日 2020年10月10日
Published Date 2020/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001501
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国内の感染状況:わが国の透析患者の新型コロナウイルス(COVID-19)感染者は243 例,死亡者は33 名である(2020 年9 月11 日午前8 時時点).一方,わが国全体のCOVID―19 感染者は73,221 例,死亡者は1,406 名である(9 月10 日時点).透析患者の死亡率は13.6 %であり,日本全体の死亡率1.92 %に比べ,10 倍近く高くなっている.また,感染者率についてみると,日本の総人口1 億2 千万人に対し約0.06 %であるが,透析患者は32 万5 千人に対し0.07 %であり,やや高いという現状である. 透析患者は高齢者が圧倒的に多いこと,糖尿病や高血圧などの基礎疾患をもっていること,自宅待機できず,週3 回は必ず外出して通院しなければならないこと,治療形態がワンフロア同時治療の施設が多く,密となることが避け難いこと,こうした諸事情を勘案すれば,感染者数(率)も死亡者数(率)も決して多くないともいえる.むしろ,しっかりした感染防止策がとられている結果であるとする見方もある.
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