血液浄化機器2020
第Ⅷ章 透析液,補充液 1.血液透析液
松金 隆夫
1
1帝京短期大学専攻科臨床工学専攻・臨床工学技士
pp.1069-1071
発行日 2020年8月20日
Published Date 2020/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001413
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1964 年,わが国初の血液透析液「人工腎臓灌流原液“フソー”」が発売された.組成は,Na+ 126.5 mEq/L,K+ 2.7 mEq/L,Ca++ 2.7mEq/L,Mg++(-),Cl- 108.1 mEq/L,HCO3-23.8 mEq/L,ブドウ糖2,000 mg/dL,浸透圧373.5 mosm,pH 調整にはCO2 バブリングが用いられた.組成の基本は,① HCO3-は,pH 上昇でのCa 沈殿を考慮して低濃度である,②Na は濃度勾配による除去を目的に低濃度である,③ ブドウ糖は浸透圧差による水分除去(低透水能ダイアライザのため)を目的に高濃度である,④ Ca は水道水から0.5 mEq/L 付加を考慮して低濃度である,⑤ Mg は欠乏の可能性が低いことから添加されていない,ことである.
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