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日本麻酔科学会第72回学術集会講演特集号 招請講演
ロピバカインとレボブピバカインの薬物特性による使い分け
Can Ropivacaine and Levobupivacaine be Used Differently Based on Their Pharmacological Properties?
森 隆
1
Takashi MORI
1
1大阪公立大学医学部付属病院麻酔科・ペインクリニック科
キーワード:
局所麻酔薬
,
ロピバカイン
,
レボブピバカイン
,
薬物特性
Keyword:
局所麻酔薬
,
ロピバカイン
,
レボブピバカイン
,
薬物特性
pp.S82-S90
発行日 2025年11月20日
Published Date 2025/11/20
DOI https://doi.org/10.18916/masui.2025130012
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1 いずれを,どのような場面で選択すべきか
ロピバカインとレボブピバカインはいずれも長時間作用型アミド型局所麻酔薬として,超音波ガイド下神経ブロックをはじめとする区域麻酔において広く用いられている。その薬物特性は類似しており,“臨床プロファイルもほぼ同等” という印象が共有されている1)。実際,明確な使い分け指針は存在せず,施設や薬物採用状況に応じて,どちらか一方が日常的に使用されているのが現状である。しかし,感覚遮断や運動遮断の程度,心毒性のプロファイルなど,両者の間にはわずかながらも臨床的意義を持ちうる差異が認められる。患者背景や麻酔の目的によっては,これらの差が薬物選択の根拠となる可能性がある。本論文では,これまでの知見と最新の報告を交えながら,その選択の視点について再考する。

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