特集 “いつかはママに…” を応援する プレコンセプションケア
各論
7.子宮内膜症とプレコンセプションケア
升田 博隆
1,2
H. Masuda
1,2
1医療法人清和会(理事長)
2慶應義塾大学医学部産婦人科学教室講師(非常勤)
pp.1235-1241
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001031
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子宮内膜症(内膜症)は,エストロゲン依存性の疾患であり,月経周期を重ねるごとに進展し増悪する。病巣は骨盤内の生殖器が中心であり,疼痛によるQOLの低下に加え妊孕性の低下や周産期合併症との関連も示唆されており,内膜症治療は重要なプレコンセプションケアである。しかし,外科的治療が妊孕性に及ぼす侵襲を考慮すると,手術範囲は限定せざるをえず,根治的な薬物療法や挙児希望患者に使用できる有効な薬物療法も存在しない。本稿では,プレコンセプションケアとしての,内膜症治療の方針や現状について概説し,われわれの研究についても簡単に紹介する。
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