診療
肘内障を疑う子どもに対する徒手整復術
-――小児科医が知っておくべき肘内障の診断と治療の実際
松浦 俊人
1
1医療法人まつうら小児科
pp.599-606
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003057
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肘内障は小児科医でも安全にまた比較的容易に整復が可能な疾患であり,整復されると瞬時に痛みがとれて子どもが泣きやむため保護者にも感謝されることが多い.しかし,骨折は必ず除外する必要があるなど,施術前後にいくつかの留意すべき点がある.過去5年間の自験例16例を提示し,小児科医が知っておくべき肘内障治療の実際を,若干の文献的考察を加え解説する.症例の内訳は,2歳未満が10例と全体の3分の2を占め,性差および左右差はなかった.整復法は回外法を優先し,14例は回外法で整復でき,1例は回内法で整復された.残り1例は整復が確認できず整形外科紹介となった.
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