症例
伝染性単核球症を契機に診断された遺伝性球状赤血球症の1例
水野 将治
1,2
,
五十嵐 登
1
1富山県立中央病院小児科
2富山大学医学部小児科
キーワード:
遺伝性球状赤血球症
,
伝染性単核球症
,
EBウイルス
,
脾梗塞
Keyword:
遺伝性球状赤血球症
,
伝染性単核球症
,
EBウイルス
,
脾梗塞
pp.943-947
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002695
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遺伝性球状赤血球症(hereditary spherocytosi:HS)では,脾臓の毛細血管を通過できずに随内に停滞,最終的に脾臓内で赤血球が壊れマクロファージに貪食されて血管外溶血に至る.HSの重症度は患者ごとに異なるため,溶血が軽微な場合は気がつかれず,感染を契機に診断されることがある1).ヒトパルボウイルスB19初感染時の低形成発作(aplastic crisis)はよく知られている2)が,今回Epstein-Barr virus(EBV)感染で溶血性貧血が顕性化し,HSの診断に至った症例を経験したので報告する.
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