特集 小児循環器疾患――最近の話題
4.移植医療
-――補助循環から移植へのブリッジ
石戸 美妃子
1
1東京女子医科大学循環器小児・成人先天性心疾患科
キーワード:
心臓移植適応
,
補助人工心臓
,
体外式
,
植込み型
Keyword:
心臓移植適応
,
補助人工心臓
,
体外式
,
植込み型
pp.232-236
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002507
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日本における小児の心臓移植平均待機期間は,現在650日を超え,9割以上の症例で経過中に何らかの機械的補助を必要としている.体格によって使用できるデバイスは異なり,また,使用する施設にも一定の基準が設けられている.体格の小さい小児では,体外式補助人工心臓,Berlin Heart EXCORが主に使用され,体表面積1.2m2以上であれば,植込み型補助人工心臓の適応と考えられる.いずれの場合も,心臓移植の適応が前提となる.安全に補助循環を導入するためには,タイミングが最も重要である.長期管理となるため,出血,梗塞,感染等の合併症を起こす可能性も高い.重症心不全の小児を管理する際には,適切に加療できる施設との連携が重要となる.
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