特集 一般小児科医のための小児てんかん診療ガイド
10.てんかん患児と家族を支えるための配慮や制度
森 達夫
1
1徳島大学病院てんかんセンター,小児科
キーワード:
てんかん
,
支援
,
制度
,
発作時対応
,
告知
Keyword:
てんかん
,
支援
,
制度
,
発作時対応
,
告知
pp.1017-1026
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002283
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小児のてんかんの特徴として重症度の多様性が挙げられ,その適切な支援方法は患児ごとに異なる.軽症例では制限を設けすぎないように心がけるケースもあれば,重度の併存症を有するケースでは支援がなければ社会参加や診療そのものの継続が困難になることもある.発作時の対応に関する教育,学校生活など十分な社会参加できる機会の確保,ワクチン接種機会の確保などによる感染症対策,生活面や経済面を助ける社会支援制度の紹介,将来を見据えた障害者手帳の取得,患児への病名告知による成人期に向けた自立支援などを通じて,てんかん患児がそれぞれの事情に応じた適切な支援のもとで安心して成長できる機会が得られるように配慮したい.
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