風疹第5期定期接種導入の背景と実施状況

2019年2月〜2022年3月の約3年間に限り，1962年4月2日〜1979年4月1日生まれの男性を対象とした風疹の第5期定期接種が開始された．風疹抗体価検査を前置し，HI抗体価1：8以下相当の場合に原則MRワクチンの1回接種を行う（全額公費負担）．近年，この世代をはじめ成人男性が風疹の流行の中心となっており，この制度を通じて対象者の風疹に対する個人予防の目的とともに国内における集団免疫の強化につながることが大きく期待される．対象者の利便性の向上のための環境整備が進められてきており，対象者にこの制度を活用してもらうべく，残る2年間でより多くの対象者への周知と働きかけが重要と考えられる．