特集 小児診療ガイドラインのダイジェスト解説&プログレス
アレルギー
5.アトピー性皮膚炎
加藤 則人
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2018
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2018
pp.492-497
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001277
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アトピー性皮膚炎は,増悪と軽快を繰り返す瘙痒のある湿疹を主病変とする疾患であり,患者の多くは「アトピー素因」をもつ.アトピー素因については「① 家族歴・既往歴(気管支喘息,アレルギー性鼻炎・結膜炎,アトピー性皮膚炎のうちいずれか,あるいは複数の疾患)があること,または ② 免疫グロブリンE(IgE)抗体を産生しやすい素因」に続いて,「アトピー性皮膚炎の定義ではアレルギーの存在は必須でない」こと,「家族歴,既往歴では蕁麻疹を考慮しない」こと,「IgE抗体を産生しやすい素因は血清総IgE値とアレルゲン特異IgE抗体価を考慮する.総IgE値は皮膚炎の活動性に応じて上昇するため,軽症では低値のことが多い.軽症の場合はアレルゲン特異IgE抗体価が参考になる」ことなど,アトピー素因についてより詳細に解説した1).
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