２．成育基本法の概要

理念法である「成育基本法」の正式名は「成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律」である．本法において，政府は成育医療に必要な法制・財政上の措置を講じること，成育過程にある者等の状況や施策状況を毎年公表すること，成育医療等基本方針に基づく施策の実施状況について評価することとした．子どもの死亡原因に関する情報体制の整備や成育過程で生じる健康問題について調査研究することの必要性も記載されている．わが国の小児保健・医療の課題解決するに資する重要な法律で，効果的に運用することがこれからの大きな責務である．