Japanese
English
Case Record
食事・運動療法の徹底によりインスリン治療を中止できた肥満2型糖尿病の一例
A case of obese type 2 diabetes who was able to switch from insulin therapy to glucagon-like peptide-1 analogue by adequate medical nutrition and exercise therapy
栗田 守敏
1
,
大屋 純子
1
,
砂金 知里
1
,
花井 豪
1
,
内潟 安子
1
1東京女子医科大学糖尿病センター内科
キーワード:
運動療法
,
肥満
,
2型糖尿病
Keyword:
運動療法
,
肥満
,
2型糖尿病
pp.563-567
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415200466
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
症例は43歳男性.小児期より肥満,28歳時に2型糖尿病と診断された.インスリン療法が開始されたが,通院自己中断,食事療法ができず血糖コントロールは不良であった.血糖コントロール目的に当院に計4回入院した.メトホルミン2,250mg,アカルボース300mg,インスリン4回法(総インスリン量56単位)でHbA1c 13.0%と血糖コントロール不良であり,43歳時当科第5回入院となった.入院中,運動療法を重点的に行い,それに食事療法・薬物療法を組み合わせた.運動療法は,ストレッチ・レジスタンス運動・有酸素運動を組み合わせた運動プログラムである.高度肥満のため,下肢筋力増強を中心とした運動療法を行った.最終的にインスリン療法を中止しても血糖値が良好化し,9.4kgの減量に成功した.運動療法の併用により達成感も高く,退院後の運動療法継続にも意欲的であった.退院後5カ月経過した今も経過は良好である.
Caseの教訓:肥満2型糖尿病への運動療法の効果は高い.継続実施のために個々の生活習慣・病状に応じたオーダーメイド指導が重要である.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.