特集 小児 一次救急マニュアル─帰宅可能か?二次救急か?判断のための手引き─
❷症状別アプローチ
13.腹 痛
梅田 聡
1
,
木村 浩基
1
,
森下 祐次
1
,
山内 勝治
1
,
石井 智浩
1
,
米倉 竹夫
1
1近畿大学医学部奈良病院小児外科
キーワード:
急性虫垂炎
,
腸重積
,
腸閉塞
,
急性腹症
Keyword:
急性虫垂炎
,
腸重積
,
腸閉塞
,
急性腹症
pp.573-581
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000861
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小児の日常診療のなかで,腹痛は頻繁に遭遇する症状の一つである.便秘や感染性胃腸炎など内科的治療により軽快するものが多い.しかしこのなかに,急激に状態が悪化し緊急に外科治療を要する “急性腹症” が紛れている.“急性腹症” の原因となる疾患は多く,短時間に正しい方針を立てることは時に困難なことも少なくないが,その診断・治療の遅れは患児の生命の危機をもたらしてしまう.急性腹症を疑う場合は,小児外科がある高次医療機関への搬送を考慮すべきである.本稿では小児の代表的急性腹症である急性虫垂炎・腸重積症・腸閉塞を中心に,理学所見や画像所見など診療上のポイントについて述べる.
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