Personal View
Wide awake hand surgery
西浦 康正
1
1筑波大学附属病院土浦市地域臨床教育センター
pp.355-355
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/seJ.0000000038
- 有料閲覧
- 文献概要
私は手外科を専門と志してから,かれこれ30年になります。手外科の最近のトピックスのひとつとして,wide awake hand surgery(以下,WAHS)があります。Wide awake surgery は,カナダの手外科医であるLalonde教授が提唱したもので,意識を消失する全身麻酔手術に対し,覚醒下に行う手術のことをいいます。具体的にはエピネフリン(以下,E)入り局麻薬を用いた局麻手術です。彼がWAHS を始めた理由として,カナダの医療事情において,全身麻酔のための入院が煩雑な上に,手術件数の制限や時間の制約が厳しかったためとのことです。日本と異なり,欧米では手術の麻酔は,麻酔科医が行うので,当初,手根管の手術を局麻で行うことも目新しかったようです。
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.